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今風、あっさり味の「守口漬」・・・H22.06.19掲載


●㈱扶桑守口食品(扶桑)
扶桑町の名産守口大根を使って「守口漬」を製造販売している㈱扶桑守口食品は、昭和55(1980)年10月に創業しことし30周年を迎えます。守口大根は長さ1m以上にもなる愛知の伝統野菜。「30年の間に看板商品である守口漬の味は変わってきました。健康志向に合わせて、よりあっさりよりきれいに、より食べやすくなりました」と、創業者、曽我米三さん(83)の長男で、平成18年に代表取締役社長に就任した曽我公彦さん(49)は説明します。守口漬の特長は豊潤な芳香と味わい深さ。「最高の酒かすに最高のみりんかすをぜいたくなほど入れているので子どもや女性にも、あっさりして食べやすい味に仕上がっています」と、おいしさの秘密を話します。守口漬の漬け方はまず塩を使って荒漬けし、再度下漬け。その後、酒かす、みりんかすなどで味漬けを2回、最後に仕上げ漬け。この5回の漬け替えを2年ほどの間に行って完成。合成添加物、化学調味料を一切使用しないまさに秘伝の技、手作り製法による安心・安全のスローフードです。平成11年、工房に併設の製造直売店を「壽俵屋」としてオープン。以来、曽我社長は時間が許す限り店頭に立ち、接客するようにしています。3年前からインターネットでの販売も始め、関西や関東の百貨店での催しなどの効果もあり順調に売り上げを伸ばしていますが、「基本は対面販売。商品の良さを理解していただき、触れ合いを大切にしていきたい」と言います。町内の小学生が地域の産業を勉強するため見学に訪れることも多くあり「試食を出すと、多くの子がおいしいと言って食べてくれます。その小学生が後日、お母さんを連れて来店してくれた時はうれしいですね」。中学生の職業体験も、要望があった中学校をすべて受け入れています。創業30年。「これまで扶桑の人々に支えられてきました。地域への恩返しの意味で、小学3年生で守口大根の収穫、4年生で漬け替えをしてもらい、5年生で完成した守口漬を持ち帰ってもらうという一連の体験を計画しています」と、今後は「食育」にもより力を注いでいきます。30周年を機に現在の「壽俵屋」を充実して「壽俵屋扶桑本家」として今秋リニューアルオープンの予定。ことし4月、犬山城下の本町通りに開設した「犬山庵」とともに、地元の人におもてなしの心で接していく考えです。