シリーズ  知多四国八十八ヵ所霊場 戻る
〜27.07.31掲載〜
●「日本三大新四国」の一つ
 〈シリーズ第9回〉 大野港周辺の6カ寺


知多四国霊場は小豆島(香川県)、篠栗(福岡県)とともに「日本三大新四国霊場」と並び称され、200年以上にわたって人々から親われ、支持されてきました。札所は一番から八十八番まであり、遍路しやすいように半島の輪郭をなぞるように制定されています。札所は八十八カ寺のほか、開山所三カ寺、番外七カ寺を合わせて九十八寺。宗派の違いを超えて、弘法大師(空海)への信仰という縁で結び合っています。

シリーズ9回目の今回は、大野港のある常滑市大野町と隣接する知多市大草などにある6カ寺を紹介します。第六十六番中之坊寺から第七十一番大智院まで。大野町は作家新美南吉の作品『おじいさんのランプ』に登場するおじいさんがランプを買いに来たところです。
第六十六番 八景山 中之坊寺(なかのぼう じ)

中之坊寺
常滑市金山屋敷25 【宗派】真言宗智山派 【本尊】十一面観世音菩薩
町から少し離れた里にある静かな札所。聖徳太子開創といわれる宮山金蓮寺一山九カ寺の一坊として開かれた。「黒弘法」は悪病除けの弘法さんとして、子どもの虫封じに霊験あらたかなことで有名。本尊は春日定朝作と伝えられているほか、国指定文化財「絹本著色仏涅槃図」をはじめ、数多くの寺宝がある。
第六十七番 松尾山 三光院(さんこういん)
常滑市小倉町5‐66 【宗派】時宗 【本尊】聖観世音菩薩
正和3(1314)年小倉山蓮台寺の十七坊の一院として創建された。本尊に阿弥陀如来、聖観音、不動明王を安置したことから三光院と称したと言われている。本尊は平安時代藤原期の作で市指定文化財。楠一本造りで、高さ163.5aの立像。平成24年2月25日、小倉町5丁目80番地から同66番、蓮台寺山内へ移転した。
第六十八番 龍王山 宝蔵寺(ほうぞうじ)
常滑市大野町3‐30  【宗派】真言宗智山派 【本尊】千手観世音菩薩
この寺は「火防大師」として名高い。ご詠歌にも「火のあとと 仏の顔は 心して 再び三度 ふりかえりみよ」と読まれている。火防、雷除けにご利益があると信仰を集めている。堂内には、大師のご霊徳を慕った信者が高野山から移したという「消えずの燈明」が納められている。
第六十九番 宝苑山 慈光寺(じこうじ)
知多市大草西屋敷4 【宗派】臨済宗妙心寺派 【本尊】厄除聖観世音菩薩
応永元(1394)年大野城主一色満範によって、一色氏の菩提寺として開創された。境内山門脇の2本の椎の木は一色満範と開山・清源大和尚が植樹したと伝えられている。弘法堂前に安置されている「願い石」の穴から弘法堂の大師像をのぞいて願うと、願いが叶うと言われている。
第七十番 摩尼山 地蔵寺(じぞうじ)

延命水掛地蔵尊
知多市大草東屋敷43‐1 【宗派】真言宗智山派 【本尊】地蔵菩薩
【前立】馬頭観世音菩薩
本尊は弘法大師作と伝わる。別堂には鎌倉時代の大日如来坐像、平安時代の薬師如来坐像が安置されている。本堂の裏には顔がつるつるの石のお地蔵さんが祭られている。井戸から上がった「大草のお地蔵さん」として有名。延命水掛地蔵尊で、昔から眼病または様々な病を治すと言われている。
第七十一番 金照山 大智院(だいちいん)
知多市南粕谷本町1‐196 【宗派】真言宗智山派 【本尊】聖観世音菩薩 

めがね弘法
「めがね弘法」で有名。弘法大師が知多を巡錫した際に、自身の像を奉安した身代大師像に、盲目の老翁が一心におまいりしたところ目が見えるようになり、自分の眼鏡を像にかけたと伝えられている。境内には「めがね塚」があり、10月第4日曜には「めがね弘法大祭」が開催される。