シリーズ  仏 像 (その1)・・・(210711掲載) 戻る

「印相」手の形が意志を表す
【資料提供】 (株)松屋佛壇店
仏像の手の形や組み方を「印相」といい、略して「印」と呼びます。本来釈迦の身振りから生まれたもので、古来インドでは手の形で意志を表す習慣がありました。今回は釈迦如来の五印と、大日如来の二印を紹介します。

釈迦如来…釈迦は実在の人物。仏教の開祖。永遠に衆生を救済する仏として崇められています。
釈迦如来の説法印は、釈迦が最初の説法をしたときの身振りをとらえたもの、施無畏印は人々を安心させる身振り、与願印は人々の願いを聞き入れ、望みを叶える事を表します。禅定印は心の安定を表す身振りで、釈迦が悟りを開いたときの姿をとらえたもの。降魔印は悪魔を退ける身振りです。
大日如来…真言密教の教主。宇宙の中心におられる根本仏で、すべてのものを照らして下さいます。
大日如来の智拳印は、大日如来の智慧を示したもので、深い思索から行動に移る一瞬をとらえたもの、法界定印は心の安定を表しています。




〈各部の名称〉

十一面観世音菩薩像
観音菩薩の変化身のひとつで、六観音のひとつ。本体の顔以外に頭上に11の顔を持つ菩薩。